4世紀頃から聖地への「巡礼」が流行したヨーロッパ

4世紀頃より、キリスト教が盛んとなったヨーロッパでは、キリスト教発祥の地であるパレスチナを始め、キリストの聖地であるベツレヘムや受難の地であるエルサレムなどへ巡礼する信者を中心に「旅」が流行しました。中世以降は、キリストの聖杯及び聖遺物や、宗教的に価値の高い大聖堂や修道院への巡礼も盛んに行われ、それら各地への経路には巡礼の旅に出る旅行者の為に宿泊施設も見られる様になります。 そして、近世にはイギリスの裕福な学生を中心に、学業の終了時に行われた『グランドツアー』と呼ばれる海外旅行を扱うため、旅行代理店の営業が開始される様になりました。この学生向けの海外旅行の文化は、明治時代に日本でも取り入れられる様になり、現在でも行われている修学旅行という形へと昇華し、日本国内でも旅行文化の一つとして発展していく事となります。

日本でも四国八十八箇所などの巡礼が盛んに!

日本においても「巡礼」が、現在へと続く旅のきっかけとなっています。8世紀頃より四国八十八箇所や西国三十三所などへの巡礼が開始される様になりました。当時は巡礼地までの交通事情も悪く、旅は過酷で危険なものであり、道中の苦難を経験することが旅の最大の動機でもありました。 その後、中世以降は参拝者を多く集める神社が現れ始め、特に平安時代末期より熊野大社で有名な「熊野詣」が盛んになり始め、室町時代以降は現在でも人気の高い伊勢神宮への「伊勢参り」が流行します。これらの時代には、各神社への参拝者を集める専門的な神官や、遠くから参拝する旅行者の為の団体なども見られる様になります。 また、お遍路の旅としても有名な四国八十八箇所や西国三十三所なども盛んとなり、江戸時代以降は旅籠及び茶屋などの宿泊施設や休憩施設が整備され、一般の人々にも旅の文化が大いに親しまれる様になりました。